生活習慣病とは、「食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒等の生活習慣が、その発症・進行に関与する疾患群」のことを指しており、二次予防(病気の早期発見・早期治療)のみならず、生活習慣の改善を中心にした一次予防(健康増進・発病予防)に重点を置いた対策を推進するために導入された概念です。

 高血圧・脂質異常症・糖尿病・肥満が代表的です。これらは別名「死の四重奏」とも言われており、重複するとリスクが増加します。また高血圧・脂質異常症・糖尿病は、「サイレントキラー」と言われており、自覚症状が乏しいまま全身の動脈硬化が静かに進行し、ある日突然、心筋梗塞や脳梗塞などの重篤な合併症を発症する原因になってしまうこともあります。

 生活習慣病の「代表格」である糖尿病患者さんの数は、わが国では950万と推計されています。予備軍を含めると2,050万ともいわれています。また、高血圧、脂質異常症といった疾患を有する数は、それぞれ4,300万 、2,200万と推定されます。これらの疾患について、発症予防と早期治療介入が必須であり、我が国では「21世紀における国民健康づくり運動『健康日本21』」が行われています。生活習慣の改善を含めた糖尿病に対する総合的な取り組みを継続し、2022年度に糖尿病有病者数1000万人以下が目標値として設定されています。

生活習慣病を予防するためには、

  • 食事(少食)
  • 飲酒(少飲)
  • 禁煙(無煙)
  • 運動(多運)
  • 睡眠をとる
  • ストレスをためない
  • 生活習慣の見直し

を心がける必要があります。